2012年11月28日水曜日

茨城県訪問先:医療法人博仁会 志村大宮病院


訪問日時:2012年11月28日(水)13:30~

事業担当者:管理部長 山中亮二様 管理部企画 太田幸人様

 
 
本日は、平成23年度から2年目の茨城県在宅医療連携拠点事業所である、医療法人博仁会 志村大宮病院を訪問させていただきました。
志村大宮病院は茨城県北部、JR水郡線常陸(ひたち)大宮駅から徒歩5分程の位置し、病床数は一般72床、亜急性期8床、回復期50床、介護療養48床をもつ、地域を支えるケアミックスの病院です。
  茨城県の医師数、看護師数は全国平均よりも不足しており、その中においても志村大宮病院の位置する常陸大宮市はさらに人的資源が少ない地域です。
  医療資源・人的資源が少ない地域で住民がいつまでも過ごせる地域を支えるために、昨年度より継続して「ケアミックス病院ができることは何か」を都市部のネットワーク作りとは異なる視点で考え活動を展開されました。

 志村大宮病院とその法人関連施設には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのセラピストが80名程おられます。回復期リハビリ病棟を退院後在宅へ戻っても継続してリハビリができるように、訪問リハビリや隣接する老人保健施設でのデイケアの他、常陸大宮市内やひたちなか市、水戸市にリハビリ強化型デイサービスのサテライトを開設しています。
 地域で行われる継続したリハビリで、住み慣れた場所で自立した生活が可能になるように支援しています。
また気心しれたセラピストの方々や同じ地域でリハビリを頑張りながら暮らす方々とお顔を会わされることで地域との繋がりも持つことができます。

病院のリハビリルーム





理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など多くのセラピストも地域の方々を支えています♪
 

屋上リハビリ庭園です。周囲を見渡せる気持ちのいい空間でリハビリができますね。


様々な機器も取り入れられています。
新しい機器を取り入れる事は、自然と人と人との交流や覚えることの楽しみなども生まれ、コミュニケーションをより豊かにしてくれる効果もありますね☆

  在宅医療連携拠点事業所である志村大宮病院ではケアマネジャー等の多職種を対象に在宅医療に関する勉強会を開催しています。在宅で使用される医療機器の研修や在宅医療の現状についての講演などが行われ、在宅を支援する上で必要な知識が得られます。
在宅において重要な核として活躍されるケアマネジャーの方々に医療機器などの情報を共有頂く事は、円滑な医療・介護連携において大変重要な取り組みだと感じます。

 茨城県北部の医療圏域には病院まで片道35kmの地域もあり、電車やバスなどの公共交通機関がないため交通手段が一番の問題だそうです。
  常陸大宮病院ではデイサービス、デイケアの送迎車の空き時間を有効活用して、希望があれば通院患者のために自宅から病院までドアtoドアで送迎するサービスも行っています。
今後の超高齢社会において、独居高齢者や老々介護の方など通院の交通手段に困る方々の増加が予想されるため、交通アクセスの確保についても生活を支える上で取り組むべき重要な有効な課題です。
  在宅療養患者が広範囲地域に点在する場合やマンパワーに限りある地域など、それぞれの実情にあった方法で在宅医療を支える仕組み作りが求められているのだと感じます。

(写真左より)地域医療連携センター看護師 川﨑真弓様
副院長兼茨城北西総合リハビリセンター長 大仲功一先生、
管理部企画 太田幸人様

 地域活性化プロジェクトの一環で開設されたコミュニティーカフェ「バンホフ(CafeBahnhofドイツ語で駅)」に、気軽に医療・介護の相談ができる場所として「えきまえ保健室」を開設しています。
  毎週火曜日の1516時の1時間、こちらのカフェに志村大宮病院の職員が常駐して、カフェにきた地域住民の相談にのり、ケアマネジャーや病院の医療連携室につなぐ役割を担います。

 今年度の拠点事業所活動では、在宅医療を市民に啓蒙するためにピアサポートにも取り組みます。
ご自宅でご家族を看取られた方にご協力を頂き、在宅医療を受けられている家族や、在宅医療を選択するか悩んでいる家族にその体験談をお話頂くなどの交流の場を設けています。
今回の訪問時に、コミュニティーカフェ「バンホフ」で3回目が開催されていました。
 医療者からではなく在宅医療・在宅看取りのご経験者である一般市民の目線での在宅医療や在宅での看取りの様子を聞くことは、在宅医療への理解や地域の「在宅看取り」に貢献する活動だと考えます。
市民が集うコミュニティカフェでの住民目線での活動は、住民主体で地域を支える活動となります


コミュニティカフェ「バンホフ」でのピアサポートの様子
おいしいお茶をいただきながらリラックスした雰囲気で話が弾みます♪
 
 
地域の皆様と共に活動される拠点事業所の取り組みは地域特性によって様々な方法があります。
住民の方々が安心していつまでも暮らせる地域であり続けられるよう、住民の皆様と共にしっかりと同じ方向を向いて取り組む事の重要性を学ばせて頂きました。
 
当日は大変忙しい中ご対応いただき誠にありがとうございました。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。