2012年8月14日火曜日

富山県訪問先:医療法人社団ナラティブホーム


当事業担当者: ものがたり診療所 理事長 佐藤伸彦先生
         

訪問日時:2012815日 910分~1020

砺波市に到着後地図を片手に町を捜索して歩きましたが、なかなか見つからず10分遅れて到着してしまいました。

申し訳ありませんでした。
 
ものがたり診療所の入り口です
 


事務長の岡田さんが道路まで出て見つけてくださいました!!

看板などの目印がなかったのですが、ものがたり診療所の方針として出されていない事を後にうかがいました。

町の中・生活の中に溶け込む診療所であり、住民の生活の場であることを大切にされている故のご配慮だとわかり、患者さんの生活を第1に考える、ものがたり診療所のスタンスに暖かい気持ちになりました。

ものがたりの郷 入口です
のがたりの郷は、サービス付き高齢者向け住宅であるちゅーりっぷの郷(JAとなみ野 60室)と棟続きになっている、平屋建ての賃貸住宅(15室)です。

ものがたり診療所所長の佐藤先生を中心に、脳梗塞や認知症の方々等が人生の最期になっても安心して暮らせる住まいの確保を、という思いを形にされた「がんに限らない在宅ホスピス」は、砺波市行政、JAとなみ野と3者で連携して開設されました。

往診診療、居宅介護支援センター、訪問看護ステーション、ホームヘルパーステーションのサービスを組み合させて、多職種が連携しチーム形成することで、それぞれの患者様に応じたサービス提供を可能としています。

医療保険と介護保険、保険外サービスを使ってそれぞれのライフスタイルにあった生活を支えています。
 

写真左は、副理事長 甲田 様 、   左から3番目が 事務長 岡田 様です★
 
 
 


写真右 に、佐藤先生 です!
 
お盆であり、早朝にも関わらず多くの方々にご臨席頂き誠にありがとうございます。
砺波市福祉市民部 ご担当者様にもご臨席頂きました。
 
 
 

「医療の中にどうやってその人の生き方を考えるかではなく、もともと本人のナラディブという生き方があって、たまたま病気になったわけですから、そういう中にどうやって医療を入れるか考えなくてはいけない。医療の国「病院」に来ていただいて、その人の人生どうなのか考えるのではなくて、その人の生き方、その人が生きている地域の中で医療としてどれだけのものを入れられるか、というのが本質である。」という佐藤先生のお言葉に在宅医療の本義を感じました。

 
ITにおける患者情報管理についても、患者自身が情報を保有して、患者が見てもらいたいと感じる相手に情報提供を行うというスタンスにて構築されていました。
 原則は、医療者が医療情報を管理するのではなく、本人の情報は本人に持つことです。
職種によって必要な情報が違うので、必要な情報を各自が読みに行くというソフトを
開発中ということでした。
将来的には医療情報だけではなく、胃瘻や人工呼吸器装着の希望など、本人の価値観まで含められた情報管理ツールにむけ構想をお持ちでした。
  患者の情報は患者の物である、という患者中心の考え方が隅々まで行き渡った、佐藤院長のものがたり診療所です。
 
ものがたり診療所では地域医療のゲートキーパーもひとつの目的だそうです。
救急患者が集中する急性期病院などの地域医療を支えるため、医療依存度の高い人の相談や、また必要であれば急性期病院に紹介するということをされておられます。
 

ものがたり診療所では、市域を越えて2件の診療所による強化型在宅支援診療所認定を受けておられます。

人材が限られる地域も日本全国には多々ありますので、行政域を越えた同職種・多職種連携のモデルとして今後も活動のご様子を頂けますと幸いです。

地域を支える診療所が継続して存続頂く事は非常に重要です。
住民の方の安心に繋がります。

在宅医療を担う人材の負担軽減という目的でも、活用できる社会システムを上手にご活用いただき、地域医療の充実に向けて、地域包括ケアの構築に向けてご尽力いただければと願います。
 

 

砺波市



砺波市の地域を大切に思い、
      患者を愛してやまない、
         佐藤先生の熱い情熱と懐深いお人柄にとても心打たれた訪問でした。
 日夜患者の為に、地域の為にご尽力されることでお体に相当なご負担がかかっているのではと気がかりにもなります。

 佐藤院長を支えられる、事務長さんはじめ多くのスタッフの方々による一枚岩となったものがたり診療所の空気に心癒される時間を過ごさせて頂きました。
 皆様、どうかお体をご自愛ください。
 またお目にかかれます事を楽しみに致しております。