2012年8月8日水曜日

山梨県訪問先:医療法人 どちペインクリニック 玉穂ふれあい診療所


事業担当者:院長 土地邦彦先生
訪問日時:201288() 12時~15
 
 本日は、山梨県のどちペインクリニックに訪問させて頂きました。
入口では大きなキティちゃんの石造が迎えてくれました。
地元の石屋さんから送られたものだそうです。
 
 
 
 どちペインクリニックの歴史は、当初 甲府盆地にあります昭和町という町に20年前に設立されました。
 緩和ケアと訪問看護の2本柱で在宅医療における緩和ケアを提供していたそうですが、住民の声を受けて、緩和ケア対象とした患者様対象のベッドを作って欲しいというニーズに応じて、2002年にこちらの場所に有床の玉穂ふれあい診療所として開院されました。
こちらに移転された理由の一つとして、温泉が出る場所であり患者様にご利用いただけるようにとの考えに基づいた移転だったそうです。
 どちペインクリニックは有床診療所であり、がん患者様を中心とした皆様へ地域での役割を担われておられます。有床診療所における地域の急性期病院との連携や、患者様の転院などに関する現状、こちらで提供されるケアの基本となる理念についてご教示頂きました。
IT情報共有システムに関しては、山梨大学医学部との連携による開発を進められておられました。

多くの市民の方々による「DPCホスピスを支える市民の会」、継続的なボランティア活動、毎年の「DPCホスピス祭り」開催(計10回)、毎月のコンサートなど、地域の方々と共にある診療所の姿を感じました。
 こちらで開設以来訪問看護を提供されておられる、長田牧江総括看護師長が、その功績を認められ今年度山梨県知事より表彰状を授与されました。
 地域住民の方々から寄せられた長田師長へのお祝いのメッセージが沢山寄せられておりました。
 長年地域で活動されることで、地域の方々との連携、相互支援関係が確立している、どちペインクリニックの活動のご様子が至るところに感じることができました。
 
 
 

(写真左:事務次長 太田忠則様 )
(写真右:今年の夏祭りの際に住民の方々と一緒に作られた垂幕です)
 
どちペインクリニックも平成18年に地域への功績を認められ、山梨県知事より「福祉のまちづくり施設賞」を送られておられました。
 


 ボランティアグループ「パルシップの会」も「市民の会」とは別に、どちペインクリニックで様々な活動をされておられます。
絵手紙教室やお菓子作り教室など様々なイベントが計画されておられました。
 看護学生や地域の中学生などもボランティアとして来られているそうです。
 地域の中に根付いた診療所であることが様々な立ち位置から感じられます。
 こちらでは畑をされておられ、地元の方々に教授頂きながら、ボランティアの方々や職員、患者様などと一緒に畑仕事をされる活動も見られました。
 近所の方々からお野菜を頂くことも多いとの事で、玉穂ふれあい診療所でのお食事は色とりどり、栄養満点の元気が出るお食事でした。

(写真:こちらで取れたお野菜や近所の方のお野菜です。)

 事務局もいただきました。
お野菜が新鮮で、お米もお魚もお野菜も本当に美味しく、普段の疲れが抜けていきました。ありがとうございました。 一つ一つ手作りの暖かさがあり、頂いていて嬉しかったです。
 玉穂ふれあい診療所では、隅々まで掃除が行き届いておられ、病院のような薬剤の匂いがなく、その点もほっとさせて頂ける空間を形成されるように感じます。
こちらのクリニックの中は病院という雰囲気ではなく、自宅に近いご家族や患者様がゆったり過ごせるように設計されており、職員の方々も柔らかな笑顔で皆様ご対応いただけたことがとても印象的でした。クリニックの中には、地元の方々が栽培されたお野菜を売る直売コーナーや、パン屋さん、喫茶店、売店などが設けられており、患者さん以外の地域の方々でも気軽に利用できる施設としても運営されておられました。地域の方々と共にあるクリニックの姿が至るところに感じられます。

 院内は緩和ケアを提供されておられるという特徴もあり、ご家族の方と患者様ができるだけ今までと同じように、楽しく時間が過ごせるように様々な配慮がされておられました。カラオケセットやご家族用の和室、ご家族の方がご利用できるキッチン、患者様とご家族の方が一緒に入れる露天風呂などの設備が充実されていました。
温泉は源泉でもあり成分の濃いお湯が常に湧き出ていました。
 他にも、美容師資格のある職員が患者様の髪を切れる美容室や、鯉が泳ぐ中庭もあります。
手作りの果実酒が漬けこまれており、患者様にもふるまわれることがあるそうです。

 玉穂ふれあい診療所は、天気の良い日には富士山も見える立地で、自然豊かで静かな地域に緩和ケアを提供する施設に相応しい安心できる環境が整えられていました。
天然の露天風呂を備えている施設には本当に驚きました。




 どちペインクリニックの玄関を入り、受付の上には大きな習字文字「人のまどわされず有りのまま生きよう」が目に入ります。どちペインクリニック 理事長 土地先生のお言葉のように響きました。

 


 院内では常に沢山の患者様が来られており、多くのスタッフの皆さんがお忙しく活動されておられました。
土地先生のゆったりとした雰囲気の中でヒアリングのお時間を頂きました。 
  
 地域の先生方と連携を持つ中で、なかなか増加しない在宅医を増やすために顔の見える関係から、新しい先生方を在宅医療に関心を持ってもらえるよう取り組まれておられました。
山梨県では、山々が多く、移動路が複雑であり、広範囲に患者様がおられるという地域性があるという事を学び、地域性に応じた活動、その難しさ、在宅医療の在り方などをご教示頂くことができました。
 また、市民の会との連携、資金収集の経緯、10年にわたる住民の皆様に対するホスピスに関する啓発活動などご教示頂くことができました。
 (写真左:土地邦彦先生)
 
 地域にホスピスがなかった時代に、こちらのクリニックを設立され、有床診療所を経営され地域の方々と共に生活の中の医療の在り方を実現される活動を拝見させていただき、今後の事業も継続されていかれるこちらの地域に根付いた地域医療の役割を感じました。
 土地先生の一言、一言に在宅医療における「患者の生活を支える」事の魅力と患者様一人一人との心のつながりから見出される、専門職としての意義・責任・相互支援関係・効力感が強いインセンティブとなる事も感じました。
 土地先生の暖かく大きなお人柄と共に、スタッフの皆様の優しいお声かけと笑顔が一体となり、包まれる雰囲気を形成された、どちペインクリニックでした。
 突然の訪問にもかかわらず、暖かくご対応いただきありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。